こんにちは、ママノアマゾニア江沢です。
『野生カカオと在来種樹木6000本で熱帯林保全』は、公益社団法人国土緑化推進機構の『SDGs貢献使途限定募金による応援プロジェクト』として実施いたしました。


プロジェクト概要
本プロジェクトは、エクアドル・ナポ県テナ市のAコミュニティを実施地として、2025年から2026年にかけて行いました。現地では28家族、約150名が参加し、野生カカオと在来の森林樹木を育て、植える活動を進めました。
この取り組みの目的は、野生カカオを軸に森林を守り、広げることです。単に苗木を植えるだけでなく、土壌や水源の保全、気候変動影響の緩和、そして自然と調和した暮らしを支える地域の仕組みづくりも重視しています。
苗床の整備と受益者登録
今回のプロジェクトで、まず現地コミュニティと協力して整備したのが苗床です。設置した苗床は総面積10m×18m、幅1m×長さ8mのベッド6基からなり、約6,000本の苗木を収容できる規模です。構造には地域の木材を使用し、65%の遮光ネットで覆うことで、発芽と初期成長に適した環境を整えました。
現地では受益生産者の登録も行い、既に野生カカオを植えている生産者の状況や、それぞれの農地の状態を確認しました。そのうえで、マチェテ、バケツ、ロープ、剪定ばさみなど、収穫や苗木採取に必要な基本的道具も配布しました。
苗木の育成では、野生カカオと森林苗木の両方を対象に、土壌配合、袋詰め、除草、病害確認などの管理を進めました。段階的に苗木採取と育苗を進めた結果、最終的には野生カカオ3,010本、森林苗木3,000本の目標を達成しました。




研修・苗木分配・植樹活動
植栽前には、受益者向けの研修も実施しました。野生カカオは、森林・文化・生活の一部です。そのため、新たな森林伐採地ではなく、すでに利用可能な土地や過去に伐採された場所へ植えること、また品種の交雑を避けるため一定の距離を取ることなど、保全を前提にした植栽ルールを共有しました。植栽間隔は3m×3mまたは4m×4mを目安としています。
苗木の分配は、28名の受益者に対して公平かつ透明に行われました。1人あたり野生カカオ107本、森林苗木107本を配布し、合計で各3,000本規模の植栽計画を進めました。
植樹活動は6日間にわたって行われ、28家族が参加しました。日ごとの計画に沿って植栽を進め、全体では約6,000本規模の植樹となりました。現場ではGPSによる区画の地理参照も行い、今後の追跡管理に活用できるよう記録を整備しています。
野生カカオの現地調査
本プロジェクトでは植樹だけでなく、野生カカオの現地調査も行いました。調査はナポ県内17サイト、30の区画で実施され、YAKUMが委託先として参加しました。現地への移動は片道2〜2.5時間の徒歩を含むもので、QGISやRStudioも活用しながら分析を進めました。
調査の結果、野生カカオの推定個体群密度は、線形モデルで約23.5個体/ha、ポテンシャルモデルで約21個体/haと推定されました。さらに、最大樹高40mに達する個体も確認され、アマゾン地域における野生カカオ保全の重要性が改めて示されました。
おわりに
今回のプロジェクトは、苗木を育てて植えるだけではなく、地域の方々とともに「森を守りながら暮らしをつくる」仕組みを一歩ずつ形にする取り組みでした。今後も、野生カカオの保全、地域コミュニティとの協働、そして熱帯林の再生に継続して取り組んでいきます。
ご支援くださった皆さまに、心より感謝申し上げます。
NGOママノアマゾニア代表理事 江沢孝太朗
報告書はこちらからご覧ください
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